板金工事 [セカンドライフを楽しむ家]
猛烈に図面書きの日々でございます。久しぶりにブログを開いたところ、前面に広告あり。管理ページを見てみると、60日以上の更新がないブログには広告が掲載されるとか。これまた反省の日々でございます。
セカンドライフを楽しむ家は、職人さんの手仕事が着々と重なり、本当に良い住まいになりつつあります。現場監理の報告は図面書きが一段落したところで、遡って更新したいと思います。
取り急ぎ、心が躍りました板金工事を報告いたします。木は雨が当たり続けると腐りますので、それを防ぐ意味から、ガルバリウム鋼板の板で覆います。これがまた、美しい仕上がりになっておりまして、久しぶりにブログで報告せねばと思った次第。板金の仕上がりを前に、頬が緩みっぱなしでございました。フッフッフ。。。イイゾ♪イイゾ♪♪♪
瓦や木、板金、左官、昔からある材料は、その実績から真に信頼できる材料です。瓦は飛ぶ、左官壁は割るなど、欠点ももちろんありますが、そこは現代の技術で改善されつつあります。新建材を使えば安く、早く出来ることは間違いないのですが、古くからの材料は、何といっても耐久性が期待できます。何せ、朽ち方が美しい。しかし、彼らは古くからのデザインに頼って、どうしても古臭さを醸し出してしまい、敬遠されがち。これらの古くからの信頼できる材料が醸し出す古臭さを一蹴し、モダンなデザインにすること、これはワタクシの設計屋としての生涯を掛けた目標です。
↑ 美しいでしょう~このショット♪♪♪ 窓は予算もありますので、アルミサッシを使いました。都会では防火の関係上、おおよその窓が防火性能のある窓にしなければならず、ほとんどの場所で、建具屋さんに作ってもらう建具を外部開口部に設けることが出来ません。防火性能の見込める木製建具はあるのですが、何せ高額。アルミサッシは最適だと思うのです。雨が多い我が国では、雨がアルミサッシを伝い外壁を汚すことは多々あるわけなのでが、これを防ぐための策を考じました。
写真は上げ下げ窓の下の方、壁との取り合いを激写しました。アルミサッシ周りに木枠を設け、縦枠を伝う水が壁を汚さないように下枠を縦枠より伸ばし、板金を巻きました。サッシの下にはもう一つ押縁といいまして、木が横方向に入ります。実はこのディテール、ワタクシの頭の中で長年温めてきました詳細でございます。フッフッフ、、、ニンマリ。。。
↑ バルコニー壁の下の見切りは、木が雨に濡れないように、大きく板金を巻いてもらいました。美しいです。ハイ。ここは、屋根がありませんので木が腐ること間違いなし。木を見せて体裁を整えるよりも耐久性を重視しました。網が見えますが、これは壁内通気です。壁内通気は断熱性能を高めるものですが、ここはバルコニーの腰壁。どちらかというと、木の健康維持のためです。
↑ 今時はシャッターを付けることが多いのですが、お施主さんは雨戸派。サッシの雨戸ですが、戸袋を大工さんに作ってもらいました。戸袋の庇にもしっかり板金を巻きます。壁際、立ち上がりを100mm以上でお願いしたのですが、板金屋さんには 「寒冷地仕様ですか?」 の一言。関東では40mmくらいしか立ち上がりを作らないのが常識とか。
戸袋の中には厚20mmのラスモルタルを塗ります。戸袋の外面にも20mmのラスモルタルを塗るわけですが、戸袋の中に火が入っても燃えないよう、防火ラインに気を使いました。
↑ 玄関周りです。玄関扉は防火の恐れのある範囲を外したところに設けまして、国が定める防火性能のものではない建具が入ります。引き戸で、装飾ガラスを入れますので、これもまた、出来上がりが楽しみです。玄関土間は通常、高さを調節するために基礎とのレベル差をコンクリートで埋めるのですが、今回は、その選択はせず。床下の健康を考え、玄関土間の下も他の床部分と同じように、基礎スラブ上を空洞にし、他の床と同じ厚さの断熱材を入れました。段差は上がり框部分で150mm、アプローチは90mm高さの階段と、出来る限り小さく設定しています。
建具右には戸袋横にポストを作りました。玄関先から道までさほどスペースがありませんので、壁付のポストはスッキリした印象になることでしょう。
今週末には、ワタクシの実家の中村木材㈱から桧の床板や松の上がり框、階段板が搬入されます。ほとんど話をしない兄妹ですが、先週末から、跡取りの兄と電話で打合せ続きです。もしかすると、こんなに兄と話をするのは、兄が大学入学で家を出て以来かもしれません。実家の工場で何年も乾燥された松材を見ながら育ったワタクシとしましては、あの熟成の松材を使えると思うと、これまた何やら感慨深いものがありまして、出来上がりを見るまでは落ち着きませんが、長年の夢が一つ叶うような、そんな思いさえしたりして。。。(´;ω;`)
ささ、図面書き、図面書き。。。働きますゾ!
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