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地業 [子育てを楽しむ家]

 敷地は条例により、木造住宅の場合でも準耐火構造にしなければならない区域です。これがまた、準耐火構造は初めてということもあり悩みどころ満載でして、確認申請がなかなか下りず頭の痛い日が続きましたが、8月19日にようやく確認申請がおりました。木の構造材の打ち合わせはどんどん進めていますが、お施主さんにも工務店さんにも随分心配をお掛けしました。翌日には工務店さんと基礎屋さんとで現場で早速打ち合わせを行いました。

 今回、土の中の工事で特筆すべきは、建て替えであることです。ほぼ同じ大きさで、ほぼ同じ位置に、何十年の間、戸建て住宅がここにあったことです。今回、その建物を解体して新築するわけですが、解体建物には地盤改良が施工されていまして、これがまた悩みどころでした。

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↑ 直径100mmの鋼管杭による地盤改良でして、71本がおおよそ5mの深さまで埋まっています。二本並んで入っていますが、配置計画を途中で変更したらしく、その変更に合わせてきちんと地盤改良した為のようです。基礎屋さんと工務店さんに確認していただいた上で、鋼管杭自体の状態が良いことから、この地盤改良を利用することにしました。利用しないとなると一旦抜くことになるわけでして、そのこと自体土を柔らかくしてしまうわけで、費用もかさむことが予想され、良いこと無しで心配していたのですが、工事関係者総意で再利用が決まりホッと一安心です。

 基礎は通常、建物の柱の位置を考慮して計画するものなのですが、何より既存杭利用ですので、この既存鋼管杭に鉄筋コンクリートの厚板(耐圧板)を載せる「べた基礎」工法としました。上部建物の柱の位置とは関係なく全体的に固い板を載せて、杭に均等に建物の重さを載せるイメージです。今回の建物範囲からすると外になる部分に鋼管が何本かありましたが、その鋼管も利用すべく耐圧板を建物外まで広げました。

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↑ 長い鋼管杭はカットしまして、蓋をして溶接止めしました。短い鋼管杭は既存の蓋をカットして、鉄筋とコンクリートを入れて耐圧板まで延ばすことにしました。

 暢氣至上、最高の建蔽率(敷地面積に対する建物面積の割合)の建物で配置にずいぶん気を使いましたが、何とか仮設のトイレも配置出来ました。基礎工事は工事最初の山場です。さぁ、いよいよですよ!


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