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屋根下地工事 その2 [セカンドライフを楽しむ家]

下地工事の真っ最中です。ええ。もちろん、ワタクシは図面書きの真っ最中。この頃は朝の空気が気持ち良いので、夜中に出来る限りの家事をやってしまって、一時間目の授業は5:30始業。パソコンに向かっております。特に1階は建具でおおよその空間を仕切るように設計していまして、詳細図を書けば書くほど、ほとんどの建具枠が絡んできまして、「枠まわり詳細、まとめる自信満々な平面図書いたの誰よ!!!」 なぁんて、一人ツッコミしながら勤めております。。。 

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 ↑ 現場は着々と進んでおります。1階の床が作られました。早い段階で床をふさぐことで、内装工事を実施する際の足場が安定します。床下を汚したままにしておくと白蟻やら虫を呼びますので、掃き掃除をしながら進めます。

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 ↑ 色々と断熱材は検討をしましたが、今回も押出法ポリスチレンフォーム3種bにしました。長期優良住宅で求められる断熱性能に合わせて、床下断熱材の厚さは65mmです。この上に厚さ28mmの構造要合板を貼ります。

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 ↑ 左は床下写真です。断熱材が落ちないように木の下地が見えます。床下の換気は、基礎と土台の間に通気のための隙間を設ける基礎パッキン工法ではなく、基礎に部分的に換気口を設ける方法としました。床下は換気がなされて健全な空気環境にしておく必要があります。湿気があればカビやシロアリを呼ぶからです。どこに湿気があるのかと言えば、例えば、基礎コンクリート。コンクリートは打設後数年は水分を発散します。床下の必要換気面積は床面積から求めます。床下換気量に関しても、長期優良住宅の基準をクリアしたものとしました。

 ↑ 右写真の金物は鋼製束と言いまして、床を支えます。この部分も昔は木で作っていたのですが、今はこの構成束を使うことが多いと思います。竣工後でも高さ調節ができるので、長い間に床を支える材料がしなり、床鳴りがした場合、床下にもぐって容易に改修することができます。

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 ↑ 外壁の構造用合板が貼られまして、ボリュームがあらわになって参りました。構造合板で建物を支える場合は、構造用合板を止める釘の長さと本数が重要になります。釘は、指定の間隔より狭く打ってありました。今回の大工さんはなかなか繊細な方のようにお見受けいたしました。

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↑ 2階は柱間2.5間(4,550mm)です。おおよその木造の柱間は2間(3,640mm)が標準でして、それを思うと、流石、広々しています。

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↑ バルコニーは奥行1間(1,820mm)で、庭があまり確保できないこともあり、ゆとりある広さとしました。写真左の2階部屋からバルコニーに出る窓のまたぎは、床から320mm上げています。これも長期優良住宅の仕様で、雨漏り対策からバルコニーの防水が確実に出来るように、窓下の壁の高さを十分確保するようにしています。

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 ↑ 大きなバルコニーなのでバルコニー内に溝を設けました。水切りのために床勾配は2%確保しています。この後、ケイ酸カルシウム板を2枚貼ります。 バルコニー下に居室がありますので、法的には屋根扱いになり、それにふさわしい防火の仕様とします。

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 ↑ 今回は、構造に関しては建築基準法で定めるものとしています。 構造設計事務所に構造計算してもらうのではなく、建築基準法の中にある、小規模木造の構造に関する設計指針を元に、実施しています。尚且つ、現場では住宅瑕疵担保保証の保険会社が定める基準を満たすべく、数々の金物が取り付けられました。先週の水曜日に検査があり、無事、合格をいただきました。

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 ↑ 依然として、屋根の下地工事中です。奥に見える屋根下地は厚さ24mmの通気層を作るためのものです。

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 ↑ 屋根の端部材(「破風板(はふいた)」と言います)が取り付けられました。雨水がかかるところですので杉の赤みを使っています。カビにくい材です。

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 ↑ その後、屋根に厚さ15mmの杉板を貼りました。瓦屋根の直下となるこの部位には無垢の材が良いと聞きます。寒い冬と、特に高温になる夏の厳しい条件を考えると、人の手で作られた新建材よりも、昔からこの部位で用いられてきた実績のある材の方が安心出来ます。

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↑ その後、屋根にはアスファルトルーフィングが貼られました。防水のことを思えば、一安心です。


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屋根下地工事 その1 [セカンドライフを楽しむ家]

春は雨が多くて、屋根の防水シートを貼るまでは何かとヒヤヒヤするものなのですが、透湿防水シートが貼り終わり、少しばかりホッとしております。今回も建物の耐久性を高めるために、壁内、屋根内に通気層を計画しています。 屋根は合板を貼って、透湿防水シートを貼り、24mmの通気層、その上に15mmの杉板を貼り、その上にアスファルトルーフィングを貼るので、簡単に言ってしまえば2重の屋根仕様です。2重なのでその分手間も費用もかかりますが、断熱性能としてはかなり有効です。

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 ↑ 今回の屋根は、これまた色々と試みをしていまして、耐久性を高めるための通気と、防火と、防水と、さらにはデザインと。胸を貼って暢氣オリジナルの屋根仕様と言えましょう。透湿防水シートとは、湿度は通しますが、水は通さないというシートで、タイベックと呼ばれています。この後、アスファルトルーフィングを貼りますので、2重の防水となりまして、「意味あるの?」 なんて、大工さんやメーカーさんから言われたりするのですが、室内側からの湿気を帯びた空気が上がり、アスファルトルーフィングの裏面で結露し、それが室内側に落ちて来て「雨漏りか?」と大騒ぎする、そんな逆結露対策にもなります。今回は、小屋裏に収納がありませんで、2階天井上で断熱します。小屋裏内は外部と同じ環境であることを求めていますので、逆結露現象が起きることはないかと思いますが、一部は屋根が下がっていて勾配天井になっているところもあり、念のため、軒以外の屋根に貼りました。

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 ↑ 構造用合板は、湿度を通すということがほとんどありません。その性質は本当に気をつけなければならないもので、この性質を見極めて、小屋裏換気をしっかりと計画しなければなりません。小屋裏にカビが生えて、かび臭くなっては住めませんし、木にカビが生える環境はシロアリにとっては最高の環境で耐久性に影響が出ます。

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 ↑ 有効な場所に通気穴を設けました。瓦屋根ですが棟に換気口を設けていますので、湿気が有効に上がっていくと思われます。妻面にも補助的に換気口を設けるよう、計画しています。

2重屋根に、瓦屋根、通気もしっかりと。断熱性能を高めた住まいは、すなわちECO住宅と言えましょう。

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↑ ちょっと、大工手間がかかりまして、大工さん泣かせの屋根、、、かもしれませんが、すっきりとした、住まいを大きく包み込む、堂々たる屋根になって参りました。惚れ惚れです~~~~~。


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建て方 [セカンドライフを楽しむ家]

4月25日、建て方(たてかた) が行われました。 建て方とは、木造や鉄骨造において、柱や梁などの構造材を一気に組み上げるもので、屋根の一番上の材料 (「棟(むね)」と言います)を組み上げるところまでを言います。材料を高くあげるレッカー車も来て、多くの職人さんが現場に入ります。最近の金物を使った構法の場合、おおよそ1日で終わるのですが、勤め人だった頃の現場で、落とし込み板を使って伝統的な仕口継手を使った住宅では一週間ほど要しました。 

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↑ 今回は大工さん4名、基礎工事の職人さん3名、工務店さん2名、レッカー操縦者1名、合計10名が朝から現場に入りました。柱と梁を金物でつなぐ金物工法はパタパタと組み上げが早いものでして、ワタクシが現場に到着しました9時半過ぎには既に1階が終了、2階のベランダの床梁を入れているところでした。

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↑ 金物と言えども、そこは在来軸組工法、掛矢(かけや)(大きい木槌のことです) は必要でして、コンコンと良い音が響いていました。梁は無垢の米松、柱は桧です。ご近所の方に、「丈夫そうな御宅ですね~」 と声をかけていただき、鼻高々でございました。

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↑ レッカー車です。前面道路が4mですので、道路一杯一杯に設置。電線が引っかかるのではと心配しましたが、さすがプロ。上手に交わして、アームを伸ばしていました。

敷地に余裕がありませんで、1階分の材料は前日に搬入し、2階から上は当日のお昼ごろに搬入となりました。

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↑ 夕方現場に到着した頃には、棟も上がっていまして、立派な足場に膜が貼られ、いよいよ建設現場らしくなって参りました。一日でボリュームが現れるのは壮観です。

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↑ 2階の床は、厚さ28mmの構造用合板の上にヒノキの床板を貼る予定です。建て方では、2階より上の構造材を組む際の安全性に配慮して、この段階で構造用合板を貼ります。もし足を踏み外してしまっても屋根の高さから1階床まで落ちるより、2階床で留まれる方が体へのダメージを抑えることができます。構造用合板や集成材は雨に当たると質が変わってしまう恐れがありまして、構造用合板にもすぐビニールを貼りました。

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↑ 写真中央から右に向かって伸びているのが120×360mmの小屋梁です。柱間4,550mmをつないでいます。この頼り甲斐のある柱梁に支えられている建物は、構造上動かせない壁(耐力壁)をなるべく外壁側に配置していますので、数十年後に、「室内側の部屋割りを変えたい」といった要望にも答えることが出来ます。

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↑ 夕方に少々雨に打たれましたが、無事、建て方を終えることが出来ました。この次の工程としましては、屋根をつくり、窓をつくり、壁を作ります。防水処理をして、防犯処理をするイメージです。

さぁ、設計屋としましては、毎日進む現場にプレッシャーを受けながら、長い製図の旅が本格化するわけでして、まさに、身の引き締まるこの頃です。腕の見せ所、頑張りますぞ!!!


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土台敷 [セカンドライフを楽しむ家]

20日の金曜日に水道配管、土台(基礎に緊結する水平方向の部材)を現場に搬入し、21日の土曜日に足場を組み、23日の月曜日に土台敷(どだいしき)、24日の今日、明日の建前を前に柱梁が現場に搬入されました。 

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↑ 現場で出番を待つ材料達です。土台や大引はヒノキの4寸角(120×120)です。色が黄色のは、白蟻対策の薬剤を塗布した証です。この上に厚さ28mmの構造用合板を貼って床を作ります。井桁に組んだ4寸角の大引は安定感抜群です。

今回は、土台、大引、柱は全てヒノキ、梁は米松です。東西方向にスパン2.5間(4,550mmの柱のない空間)で各部屋を計画していますが、梁の組み方や部屋割りに工夫をすることで、一番大きい断面の梁でも120×360mmと、集成材を使わずに済みました。ニンマリです。( ̄ー ̄)


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型枠外し [セカンドライフを楽しむ家]

4月2日に基礎の立ち上がり部分のコンクリートを打設しました。当日は良いお天気で、次の日は午後からしっとり雨が降り、コンクリートには本当に良い養生お天気となりました。一週間後の4月9日に型枠を外しました。水セメント比55%、スランプ15cmと少し硬いコンクリートだったので、心配していましたが、骨材(砂利)が外にあらわになる(「ジャンカ」といいます。)こともなく、良い基礎になったと思います。 

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↑ 床下換気は、基礎と土台との間に隙間を開けて換気する基礎パッキン方式ではなく、基礎に部分的に凹み部分を作り金物を取り付ける方法としました。長期優良住宅基準の、基礎長さ4mにつき300cm2以上の有効換気口を設ける設計です。

基礎の上に土台が載るので、基礎の天端高さが凸凹だと家が傾いてしまう訳ですが、レベル誤差2mm以内に抑えられていることを確認したとのこと。一安心です。

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↑ 気泡跡がありますが、深さは1mm程度で、鉄筋への影響は無いと思われます。バイブレーターの掛け過ぎか、型枠を木槌で叩かなかったことが考えられます。段違いや目違いもなく、綺麗に打たれていると思います。コンクリートの打継ぎ部分もジャンカは無く上手くいっています。まぁ、合格点でしょう!

ぴょこぴょこと出ているのは、「アンカーボルト」と言いまして、木造建物と基礎を緊結する金物です。この金物を頼りに土台(水平方向の木材)を固定し、土台に柱を立てます。直径12mmほどの金物です。長く出ているものは直径16mmほどのもので、阪神淡路大震災後の建築基準法の改正により、地震時の柱の引き抜き(柱を上に向かって動かす力)に対抗するため柱と基礎を緊結するために必要になった金物です。本数や位置などが図面通りに施工されているかどうか、確認をしました。

来週はじめから土台を敷始め、中頃に建前、上棟予定です。楽しみですね。ワタクシは只今、ひたすら図面書きに勤しんでおります。さ、さ、働かねば!!!


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基礎工事1 [セカンドライフを楽しむ家]

基礎工事が進んでいます。 報告致します。

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↑ 3月17日の朝の状態です。 砕石の上にポリエチレンフィルムを貼りました。地面からの湿気が上がるのを防ぎます。これからはコンクリート工事を視野に入れ、鋼性型枠を周りに組みます。コンクリートは、基礎スラブ(床下の平らなコンクリート部分)から下の部分、その上の部分と、2回に分けて打ちます。1回目のコンクリートは面で打ちますので、全体の周囲に型枠があればOKです。

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↑ 3月19日、20日と2日間で鉄筋工事は終了しました。 工場で鉄筋は曲げてくるので、現場ではパタパタと組むだけですので、早いものです。21日には住宅瑕疵担保保証の検査が行われました。これは、法律で定められた保険で、住宅の瑕疵に対して、保険業者が保証をするものです。契約は工務店と保険業者間で行われます。保険業者側とすれば、もともと性能が悪い建物を保証するわけには参りませんので、保険業者が定める性能を満たすよう指導するわけです。検査は、鉄筋の間隔や太さ、かぶり厚さ(コンクリートが鉄筋を覆う厚み)、継手長さなどが基準を満たしているかどうかを確認します。承認いただき、一安心です。

建築基準法43条のただし書きに関して、練馬区さんに報告書を提出しました。22日、設計図通りに建物の位置が施工されているかどうか、練馬区の方が現場を確認され、承認していただいたようです。 

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 ↑ 配管関係のパイプを入れておきます。斜めに入っているのは、「さや管」と言いまして、床下の基礎スラブ上と、外部の地中とを結ぶ管で、コンクリートに埋め込みます。この管の中に排水管等を入れます。排水管を直接コンクリートに埋め込まないことで、配管の入れ替えを容易にすることが出来ます。

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↑ 窪みに合わせて鉄筋を組み、地中に梁を設けます。強い基礎を作るために、端から端まで通してコンクリートや鉄筋が多くなる部分を設けたいところ。地上側の基礎スラブ上に設けるとすると、基礎に囲まれた部分ごとに点検口を設けなければならず、現実的ではありませんで、さらに、床下の換気も難しくなることから、地中に設けるのが効果的でと言えましょう。

1981年6月に建築基準法が改正されまして、それ以前に建設された建物では、この鉄筋が入っていない基礎もあります。一昔前の建物を考えると、今の建物は激的に耐震性能が上がっていると言えましょう。

いえいえ、少しマニアックな話をしますと、現在の耐震の考え方は、地面が揺れれば、その揺れの強さに対抗するように強い基礎をつくり、基礎と建物をしっかりと結ぶ、というものです。それに対して、昔の大工さんが考えたのは、地面が揺れても建物は一緒に揺れないように、地面とは別に建物が一体的に動けば良いというもので、建物が移動すればそのまま移動させて元に戻せば良い、というもの。地面の上に石を置いてその上に建物を置いているものがほとんどかと思います。日本では「曳き家(ひきや)」といって建物をそっくりそのまま移動させる技術が発達しているのも、この考え方を実践した故と考えても良いかもしれません。地面の揺れをそのまま建物に入れない、という考え方で、現在の建築基準法では認められていない考え方なのですが、これこそ免震ということで、この建物と基礎の関係を認めるよう国土交通省に働きかけを行なっている方もいらっしゃいます。この辺のお話は意外と深いと言えましょう。

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 ↑ 3月22日にコンクリートを打設しました。設計基準強度Fc24、スランプ15cm、単位水量175.0kg/m3、水セメント比55%で打設しました。これはコンクリートの性能を示すもので、設計者側から指定します。

設計基準強24とは4週間養生したコンクリートの圧縮強度が1mm2当たり24Nであることを示します。すなわち、1cm2当たりおおよそ240kgの荷重に耐えられるものです。

スランプは固まる前のコンクリートの硬さで、値が小さいほど固いことを示します。

水セメント比は、水とセメントの重量比率で、水が多いほど大きい値となります。コンクリートはアルカリ性の物質のため、炭酸ガスなどの影響で表面から徐々に中性化します。中性化自体は、コンクリートの強度に影響しませんが、中性化が内部の鉄筋まで達すると空気に触れた鉄筋が膨張してコンクリートにヒビが入り、やがては亀裂や剥離につながります。このコンクリートの中性化を進める要因の一つに水セメント比があると言われています。さらに言えば、コンクリートに塗装したり、表面にモルタルを塗ったり、タイル貼りをすることはコンクリートの表面を保護するわけで、中性化を防ぐ意味があります。中性化するまでの年数を基礎コンクリートの耐用年数と考えれば、今回の、水セメント比55%はおおよそ80年の耐用年数を狙っています。

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↑ 硬いコンクリートで心配をしていましたが、15:00頃、綺麗に打ち終わり一安心です。次の日の午後からしとしと雨が降り、その次の日も雨。急激な乾燥を嫌うコンクリートの養生としては最高の条件です。


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地業 [セカンドライフを楽しむ家]

地盤改良をしてから、確認申請が降りるのに時間がかかったこともあり、基礎屋さんとのタイミングが合わず、3月に入ってから基礎工事が始まりました。

そして、早いもので、本日で地業も終了。今日は捨てコンを打つそうです。捨てコンとは、凹み部分に30mmほどのコンクリートを打ちます。乾いたところで建物の柱芯を捨てコンに書き、正確な位置を地面上に出します。これは「墨だし」 といいまして、前回のブログにありました墨つぼを使います。 

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 ↑ 遣り方(やりかた)と言いまして、木杭を建物の周りに打ち、あらかじめ高さと位置を出します。その後、地業に入ります。  

 現場には、看板が建てられています。これは工務店が立てるもので、お施主さんの名前や、設計者の名前、工務店の所在と連絡先等が記載されます。工務店によっては、よい宣伝になるので、派手な看板を立てる場合があるのですが、誠に地味な看板であります。さては、この工務店、お金儲けが下手では???

まぁ、今回の工事の工務店は夫の実家なんですけどね~^^; オホホホホ~ こちらも地域に根付いた、地味に確実に業を進めている工務店なので、宣伝なんて大した問題ではないのかもしれません。

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↑ 丸く見えるのが地盤改良をした跡です。杭状の地盤改良は、建物の柱の位置に合わせて行います。凹んでいるのは地中梁といいまして、磐石な基礎にするため、地中側にも太い梁(横方向の材)を通します。


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地盤改良 [セカンドライフを楽しむ家]

天空率もやっつけて、やっと確認申請が降りました。今回は、建築基準法でいうところの「道路」として認められない通路で、条件付きで建築が認められる「43条但し書き通路」に面する宅地への新築ということで、練馬区に許可申請を提出し、次に東京都が定める「土地区画整備事業を施行すべき区域」内になることから、都市計画法第53条第一項許可申請を練馬区に提出し、その後、確認申請、ということで、申請関係で3ヶ月を要してしまいました。ふ~。やっと一息、という心境です。

早速、地盤改良工事に入りました。以前にも書きましたが、地名に「台」が付く場所にあるように地盤はさほど悪くなかったのですが、以前にあった建物の浄化槽が大きかったようで、浄化槽を取り除いた跡の柔らかい埋め戻し土を固めるべく、全体に深さ3mまで地盤改良をすることとなりました。直径600mmの柱状の穴を掘りつつ、土とセメント系の混和材と水を混ぜて、39本、柱状に土を固めます。 

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↑ 地盤改良する重機です。後ろにあるトラックとパイプで結び、水と混和剤を送ります。木造2階建の住宅で、こんな大きな重機が入るのは、この地盤改良と、建て方の時のクレーンくらいです。音も出るので、工務店さんが工事前にご近所の方にご挨拶にお伺いしました。

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 ↑ 土を掘りながら、混和剤を注入し、固めます。 

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↑ 朝8時から作業が始まり、一日で終了しました。


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天空率で屋根を大きくかける [セカンドライフを楽しむ家]

何日か悩みました天空率も製図ソフトのお蔭で何とか乗り切れまして、ホッとしているところです。ひとり仕事人ですので、道具だけは良いものを買い、効率よく仕事をすることを考えまして、製図ソフト(DRA-CAD)は最新バージョンを入れるようにしています。今回も、確認申請の検査機関から求められている図面は、あっという間に書いてくれました。今回は何日か悩みましたが、次回はもっと早く出来るように思います。。。たぶん。。。

折角ですので、天空率の解説を。2002年に建築基準法が改正され、建物の高さを制限する斜線について、天空率の計算をすることで、その高さ制限を緩和出来るようになりました。 今回の建物では、切妻屋根の一部が道路斜線を超えてしまい、瓦屋根で折れ部を作ることは避けたいと、この緩和方法を利用することにしました。

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 道路斜線の高さ制限以内に収まる適合建物と、計画建物について、道路の地点から見える空の量を計算し、計画建物の方が空が大きく見えれば、計画可能というわけです。

道路斜線などで高さが制限されるので、おおよそ建物の形が決められてしまっていたところ、天空率を利用することで、建物計画が少しばかり自由になったと言えましょう。建物の周りに空地をとることで、今まで建てられなかった高層ビルを建てられるようになったという土地もあります。

が、、、都市計画法で定めるところの斜線制限には適用されません。注意が必要です。


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天空率 [セカンドライフを楽しむ家]

天空率の申請は強敵です。間違いなく。ええ。そりゃぁもう。。。心が折れそうです。。。

建物を計画する際、いくつもの高さに関する制限を念頭に置きながら、建物のボリュームを決定するのですが、今回は瓦屋根ということもあり、高さ制限の斜線に合わせて屋根を掛け、どこかで一度折り目を変えて勾配を変えることは避けたいと、意を決し。東の道路沿い、切妻屋根の棟あたりがほんの少し道路斜線をオーバーする部分について、天空率という計算をすることで、斜線制限をクリアしようと計画しました。

余談ではありますが、「算数や数学は、実社会では何の役にも立たない。」 なんてセリフ聞いたことがあるのですが、設計という仕事には欠かすことのできない学問であるということを、近頃よく思います。愚息が学校に通うようになって、そんなセリフを言うなら、胸を張って、確実に必要な職業があるということを力説しましょう。

美しい屋根にしたいという思いもありますが、建物の寿命という点でからも折り目のない大屋根は有効でしょうから、、、、、頑張ります。。。;_; 


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