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木の香る住まいづくりセミナー2007-2 [木の香る住まいづくり]

12月15日、練馬区役所19階1906室にて、「木の香る住まいづくりセミナー2007」 第2回が開催されました。17人の方のご参加をいただきました。ありがとうございました。

 今回は、練馬まちづくりセンターhttp://nerimachi.jp/の杉崎さんに司会をお願いし、和やかな雰囲気の中、多くの質問もいただきながら、話し合いが進められました。今回のセミナーの本題としては、「どうやってつくろう木の香る住まい」 で、お二人の講師の方のお話がありました。ワタクシの感想を少しばかりメモしておきたいと思います。

「古い家って、地震が怖いの?」 講師:今井信博さん (現代計画研究所)

 電車に乗って揺られていることを想像すると、重い人ほどよくグラつき、背の高い人の方が揺れが大きく、軽い人ほど揺れを気にせず立っていられるように、建物も軽くて低い方が地震には有利です。木は軽くて強い性質があり、その特性を活かせば、軽くて揺れに強い建物をつくることが出来ます。木造住宅には様々な工法がありますが、どんな構造・構法でも、きちんと設計、施工すれば地震に強い家となるのです。建築基準法で定めれられている構造の基準は、大地震に対して「壊れない」というもので、これは「倒れない」を意味し、「無傷」であるということではありません。地震に強い木の家は、1.構造計画に配慮した設計がなされている、2.正しく施工が行われている、3.建物の維持管理・補修が行われている、4.家具などの転倒防止対策がなされている、ことが条件となります。

「設計者 工務店ってなに?」 講師:加来照彦さん (現代計画研究所)

家をつくる時に相談する相手としては、設計事務所、大工・工務店、ビルダー、ハウスメーカーの4つがあります。設計事務所に相談する場合は、設計事務所と設計契約を行い、その設計図通りに施工する工務店さんと工事契約を行います。その外の大工・工務店、ビルダー、ハウスメーカーとは、設計施工一括で契約を行います。後者の場合も設計を行っていないわけではなく、自社の設計者か、他社の設計者に設計を依頼するか、設計業務を行っており、設計料も工事費に含まれます。また、ビルダー、ハウスメーカーの場合は、自社で施工部隊を維持している場合もありますが、工務店さんに下請け発注している場合もあります。

 

以下に、出席された方々からいただいた質問と回答をまとめます。

Q.木造の中に鉄骨造を組み合わせた建物の問題点は?

構造的にきちんと設計すれば問題はないのだけれど、材料の性質上、冷えやすい鉄骨と冷えにくい木との取り合いを考えると、断熱材との絡みもあるのだろうが、難しい部分もあります。

Q.重量鉄骨の耐震診断の費用は?

重量鉄骨であろうと、木造であろうと、練馬区が進める耐震診断の助成の上限は同じと考えていただいて良いでしょう。

Q.耐震というと目くら壁を思い浮かべるのですが、耐震の方法には目くら壁をつくる方法しかないのですか?

壁を増やして耐震補強したい場合でも、生活のことを考えると壁をつくりたくない部分もあると思います。その場合は、格子のように視線を通せる構造体をもうけるという策も考えられます。

Q.古い民家など、南に大きな開口窓が多いですが、耐震的には問題はないのですか?

壁の配置を考えると、バランスが悪いと判断される場合も多いのですが、古い民家は平屋が多く、2階部分があっても、1階の面積に比べて小さいですので、1階と2階の面積が同じ総2階建てで同じように南に連続する開口部を確保する場合よりは、有利と考えられると思います。

Q.建物を取り巻く法令はどのようなものがありますか?

建築基準法、建築施工例、告示、都市計画法、東京都安全条例、まちづくり条例、水道法、下水道法、などなど、様々な法があり、それに基づいて建物は建設されます。

Q.設計者に頼むと住宅メーカーに頼むより設計料が高くなると思うのですが?

住宅メーカーさんに依頼するとしても設計業務を行う人がいますので、お支払する金額の中に必ず設計料が見込まれていると考えて良いでしょう。設計事務所、工務店、ハウスメーカーどこに依頼しても、業務的には同じなのですが、金額的な配分が異なると考えてください。たとえば、設計事務所であれば、完全な自由設計で想いを反映させた設計にすることができるけれど年間に扱う数が少ないので設備機器を安く仕入れることが出来ない、ハウスメーカーさんは間取りは決まっているし広告宣伝費は割高だけれど設備機器は安い、など、お施主さんのお金をどうやって使っているか、その内訳が違うと考えていただければ良いと思います。

 

耐震改修については、練馬区の方で無料の耐震診断、助成制度があるようです。詳しくはお尋ねください。http://www.city.nerima.tokyo.jp/kenchiku/taisinnsokusinn/taisinn.html

 

次回は、年明けに開催されます。是非ご参加ください!

第3回 長く住みたくなる街と木の香る住まい
2月16日(土)pm2:00~5:00 練馬区役所 19階会議室(予定)
1. 長く住み継ぐ木の香る住まい 講師 田村 晴久(リノシスコーポレーション)
暮らしの変化への対応や、経年変化への配慮など、長持ちする木の家づくりのポイントを紹介します。愛着のある家を住み継ぐための住まいの維持管理や改修の仕方など、実例を交えて紹介します。
2. いよいよ建て始めよう木の住まい(Iさん宅計画) 
きれいなたたずまいの木の家。道行く人が心地よくなるような住まいは、まわりの環境も良くしていきます。実際どんな家になったんだろう?
加えて、工事の予算配分や工期やスケジュールなどのポイントを紹介します。


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