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コミュニティスクール [まちづくり]

先日、練馬区まちづくりセンターが主催する 「まちづくり講座」 に参加しました。

「学校と地域社会との新たな関係づくり」 ~学校を中心としたコミュテニィ再生について~
講師: 千葉大学教育学部 貞広斎子 

公、私に関わらず、地域の人々における社会関係性の緊密さや信頼感の強さを、社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)といい、その高低が組織の効率や効果を左右するとのこと。家庭に友人を招待した回数、ボランティア参加回数、地域の活動に積極的に参加しているか、選挙に投票しているか、周囲の人が信頼出来るかどうか、などが社会関係資本の程度を示す物差しです。この社会関係資本と教育の関係は、きちんと調査されているらしく、社会関係資本が高い地域では子供達の学力は高く、すくすく成長していることが多いとの結果が出ているようです。

地域社会と学校は切っても切れないものであり、地域で教育を行うことで教育力は高められ、また教育力を向上させるという大命題に地域の人々が取り組むことで、地域コミュニティは活性化される。それが講座の主眼です。

コミュニティスクールhttp://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/community/index.htm とは、簡単に言えば、地域の人々が学校の運営に参加できる仕組みを持つ学校で、教育委員会より指定されます。現在、全国235校が指定されているとのこと。地域の人や、教員、児童が集まり、学校運営協議会が組織されます。PTAと違うところは、教員の採用や、教育内容、学校運営について、実質的な権限が与えられていることが大きいと思います。欧米ではさかんに行われている仕組みのようです。

東京では杉並区や世田谷区に指定された学校があるようです。
(各コミュニティスクールの取り組みhttp://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/community/002.htm

講座では、京都府の御所南小学校が取り上げられました。http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/community/06030203/003/002.htm コミュニティスクールにすることで、地域の和菓子職人さんや、京友禅染めの職人さんが授業を行ってくれることもあるそうです。教員採用の面接を地域の人が行うことも。子供達が学校を好きになる、学力を上げることを目標に、地域の人達が活発に運営協議会に参加し、開校12年目の今となっては教育熱心な地域となり、他から家族で引っ越し、転校してくる児童も多いそうです。

コミュニティスクールに限ったことではないのでしょうが、教育とはその人の人生を大きく左右するものだと思うのです。なので、思想的に偏ってしまってはいけないし、かといって、全国一律で同じ教育をするのもホントに良いものなのかどうか。上手くいけば相当魅力的な学校になるでしょうが、危うさも感じます。。。三権分立ではないですが、何か間違った方向にいかないよう、見守る仕組みが必要なのではないでしょうか。教育委員会がそれに該当するのかしら?

御所南小学校の事例では、まさに、組織をどうやって動かすのか、組織論そのものとの印象を受けました。ボランティアしたい人もいる、しっかり活動したい人もいる、声の大きい人もいる、単に仲が悪いだけの人もいる。良い子供を育てたいという思いの強い人が集まるわけなので、その思いをどうやって実際に動かしていくのか。83人の運営委員に対し、理事会、3の委員会に、12の下部組織、ボランティア組織。下部組織は10人以下とするのが良いらしく、皆が動かなければ立ち行かない、動いているという実感も得られる規模とのこと。まさに、会社経営。

興味深い講座でした。何より、講師の貞広さんのお話が実に明快。参加者は質問をポストイットに記入し、それを内容ごとに分類、掲示し、要点をまとめながら講師の方に質問をする、司会の方の要領も素晴らしい。講習会の鏡のような講座で、感動しきりでした。


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