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第四回まちづくり講座 [東京建築士会練馬支部]

11月10日(土曜日)、勤労福祉会館で第4回まちづくり講座 「練馬の景観の魅力再発見」 が開催され、練馬の景観について話し合いました。

石塚 康夫 氏  東京商工会議所練馬支部工業分科会長
五十嵐 透 氏  農業体験農園「イガさんの畑」園主
千葉 和子 氏  株式会社JTBパブリッシング担当課長
佐々木 克己 氏 練馬区産業地域振興部商工観光課長
浅倉 清 氏      練馬区土木部計画課長
石川 貴洋 氏  練馬まちづくりセンター所長 
奥村 隆史 氏  東京建築士会練馬支部景観部会
大家 隆 氏     東京建築士会練馬支部景観部会
笠原 けい子    東京建築士会練馬支部景観部会

↑参加されたパネリストの方々は商業、農業、観光、産業、土木、まちづくり、建築に従事される方9名、そして、住まい手の方々と、様々な視点から練馬の景観を考えるとあって、ご意見も様々。実質、2時間40分ほどの討論会でしたが、とても充実した議論となりました。

週末に日記を書こうとPCに向かったのですが、これがまた、意見が多岐に渡ったこともあり、消化しきれませんで、筆が進まないというのが正直なところです。こういった討論会を何度か重ねていくうちに、どうすれば良いのか見えてくるのかもしれません。いえいえ、参加されていたまちづくりのプロの方々には、次に進むべき方向性が見えていらっしゃるのかもしれません。ウーッム。。。印象に残ったご意見をメモしておこうと思います。少しばかり勘違いや私見も交じってしまっているかもしれません。何せ 「暢氣日記」 ですからご容赦ください。

(目に余る部分はコメントでご指摘いただけると幸いです。)

■「景観」を考えるというが、「景観」 なんて、難しい言葉は取っ付きにくいのではないか。 

■都市での農業を考えるとき、相続税が多額になり土地を手放さざるを得ない状況を考えると、景観としての価値を踏まえた農業という視点も必要なのではないか。

■練馬=緑、畑、自然のイメージが全ての練馬に通じるものではないと思う。練馬の東の人など、練馬に住んでいる人の大半はそれを意識していないのではないか。

■歩いて楽しい道をつくってはどうだろうか?

■練馬のブランドの一つは、近所の直売所で売られている、採りたての新鮮な野菜を食べられることにあると思う。

■イメージを向上させていくことが大切で、駅に降りたらおしゃれな雰囲気をすぐに感じられるとか、仕掛けが欲しい。

■光が丘、早宮、石神井、大泉、練馬春日町、江古田、武蔵関などなど、練馬と言っても、70万人住まい手がいるわけで、地域によって様々で、統一したまちづくりでなくても良いだろう。それぞれの土地柄に合わせたまちづくりを進め、それぞれをどうやってつないでいくか考えるという流れもあろう。

■近所で住宅が3軒新築された。皆、建築家がかかわっていると思うのだが、それぞれ全く別々に主張している、景観として考えたとき、建築家は疑問を持たないものなのか? →ある程度統一感のある景観をつくるとなると、表現の自由を規制することになり、議論が分かれるところ。お施主さん側が奇抜なものを求めていることもある。ルールがあれば設計する方としてもデザインしやすいし、お施主さんも説得しやすい。

■もうかる景観、まちに活性化の刺激を与える活動が大切だと思う。

■安全安心な道路、見え方とすれば違和感のない道路をつくることが、景観としての道路に求められている。人が多く集まるところであれば、道も電柱化しやすい。

■今や練馬固有の財産ともいえる、アニメや漬物を体験しながらの観光は人を呼べるのではないか。

■雰囲気やイメージをどうするか、女性はそういった感覚を大切にする事が多く、こういった討論会にもっと女性の参加を求めるべき。

■緑でまちづくりという考えもあろうが、緑は維持管理が大変である。

■放置自転車が駅前の景観を壊すように、つくったものをどうやって美しく維持するかも大きな問題。

■みんなが共有化するもの、みんなでつくるまちの財産が練馬のブランドとなる。

■まち歩きして楽しんでもらいたいのは区民の方であり、区民の人のための景観を考えたい。

■地域の人を巻き込んで良い景観を育て、良くない景観をどうやって減らしていくかを考えるべき。

■生活している姿、生活景を良い景観にしていこうという発想が大切。

■歩くことで生まれる経済効果、まち歩き観光を育みたい。

■都心に近い位置で農業体験ができる地域であるというブランドを大切にすべき。

 

討論会の後、参加された皆様と呑みに行ったのですが、その中でのお話もとても興味深かったです。異業種に従事される方とお話するのは視野が広がりますね。皆様、ご教授ありがとうございました。

 

↓練馬まちづくりセンターの方が記録された議事録です。 

↑終了時の会場。中心に座らせていただいたので、討論中の手持ち写真はありませんの。。。


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コメント 4

イガ

まちづくり講座、お疲れ様でした。
いろいろな立場のかたのお話を聞けて、とても良かったです。
これからもよろしくお願いします。
by イガ (2007-11-12 20:53) 

tun

イガさん
コメントありがとうございます。こちらこそ、どうぞよろしくお願い申し上げます。駅前で設計事務所をやっていますので、またお立ち寄りいただけると幸いです。

私は勤め人の頃は、練馬で体験農園たるものがあるなど、全く知りませんでした。農地を住宅地に変えなさい、と言わんばかりの相続税も、社会的利を考えれば止むを得ないと考えていたのですが、そこは若気の至り。農園での安らぎと言いますか、土を触りたいという多くの要望がある所を鑑みますと、人はやはり、身近に土がないといけない動物なのだと思います。

都市には都市なりの農の姿があってしかるべき。大変なことも多いかとお察しいたしますが、練馬の景観を担うイガさんと、イガさんの農園の益々のご発展とご活躍を心よりお祈り申し上げます。

これからも末永きお付き合いを、どうぞよろしくお願い申し上げます。
by tun (2007-11-14 10:01) 

いっしー

まちづくり講座お疲れ様でした
短く端的にコメントするのはムズカシイですね
上記メモの補足をすると・・・

■「景観」なんて、難しい言葉は取っ付きにくいのではないか。
 とっつきにくい、というよりも、(ネリマの)景観は生活の景であるので、だれにでもその具体的な課題と自分との関わりがわかるように説明したり議論したりできないと、「じゃあ、どうすればいいの?」という具体論につながらないのではないか。我々のような専門家は、まちのかあちゃんやじいちゃんにも届くことばで景観のことを話せないとダメなんではないか、と思います。

■練馬=緑、畑、自然のイメージが全ての練馬に通じるものではないと思う。
 通じはするでしょうが、それは多くの区民にとって「自分とは関係ないもの」として認識されるのではないか。ステレオタイプなネリマのイメージから景観を論じることは、かえって区民が自分に関係あることとして練馬の景観を考える気運を萎えさせはしないか、という気がします。

■まち歩きして楽しんでもらいたいのは区民の方であり、区民の人のための景観を考えたい。
 本来、区民向けの景観と観光客向けの景観があるとは思いません。練馬で観光が成立するとすれば、それは区民の生活の営みとそれにより形成された「生活景」を、区民自身が「好き」になり、暮らしの中でごくあたりまえに楽しむ、という基盤が必要条件ではないかと思います。
 都市観光では地元の人が楽しむスポットが観光スポットです。区民が楽しむまち歩きの場所やスタイルが、練馬のまち歩き観光のスポットとなりスタイルとなるように思います。だからまず区民にまち歩きを楽しんでもらえる方策をあれこれすべきと思います。その一環として、イベント等の形で「よそ者」の目を借りて、我々にとって見慣れすぎて見過ごしている練馬の生活景の魅力を顕在化しようとすることは、練馬の景観の魅力を顕在化し練馬区民が再認識するには効果大と思います。
by いっしー (2007-11-14 18:08) 

tun

いっしーさん 。。。とお呼びするのも恐縮です。
コメントいただきまして、ありがとうございました。

仰る通り、景観を考えるとき、デザイン的に優れたものを新たにつくることから活動を始めるというのも一理かもしれませんが、家の外回りを美しく整えることから始めるというのも、大切なことだと思います。お上から急にきれいなものが降ってきたところで、なかなか次の展開が望めないようにも思うのです。住まい手さんがご自分で、どうやって我が家の見え方を良くするか考えて行動してもらう方が、発想が豊かで、様々な発展が望めるように思います。案外、見ごたえある生活景をつくるには近道かもしれません。

浦和レッズのサポーターが熱狂的なのは、レッズを応援するというコンセプトをもとに、サポーターそれぞれが、何をしたらよいか自由に発想し、それをレッズ運営側が汲み取ってお手伝いをしたことにあると思うのです。人文字をつくるグループ、応援の音頭を取るグループ、スタジアムの周りに紅い幕を張るグループ、老いも若きも日常的に楽しみながら、それはそれは豊かな展開がみられます。

まずは練馬に住まう全ての人に、練馬を愛する、練馬サポーターとなってもらえるよう活動することが大切なのだと思います。

そういった意味からも、まちづくり助成活動事業はとても良い活動だと思っています。活動の内容を見るにつけ、まずは練馬が好きにならないと出来ない活動だと思うのです。愛してもらえば次の展開が見えてくるのではないでしょうか。

「区民にまち歩きを楽しんでもらえる方策をあれこれすべき」 微力ではありますが、お手伝いできれば幸いです。
by tun (2007-11-16 11:08) 

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