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装飾は文化 [ものづくり]

先日、2年ほど前にインターネット上で知り合った友人と久しぶりにお会いしました。ちなみに、関西に住む4歳年下の女性です。お会いするのは3度目でしょうか。田舎育ちのワタクシは山手線内で遊ぶことをほとんどしないのですが、彼女とは、六本木やら渋谷あたりで二人でお上りさんするのが心地よく、何故だか、古くから知っている友人のように、まったり会話しています。六本木ヒルズに初めて行ったのも彼女と一緒でしたし、今回は初東京ミッドタウンにて、ゆったりとした空間に浸って参りました。というのも、おおよそ夜のデートなのに、二人とも美術館に行きたがるわけでして、夜に開館している美術館というと、必然的に六本木あたりの美術館に出かけることになるのです。夜でも感性を磨ける場所があるというのは、都会の魅力の一つですね。

今回は東京ミッドタウンの中にある、サントリー美術館に行って参りました。http://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/08vol03kazari/index.html 「KAZARU」 と称されたその展示会は、日本における 「かざり」 をテーマとしたもの。古くは縄文土器に始まって、平安時代の経典を入れる箱、戦国時代の鎧かぶと、江戸時代の印籠、煙草入れ、手紙と、日本人の、身近なものを飾ることへの情熱を見た思いです。これがまた、非常に楽しく、ほんの小さなものに対してもこだわりぬく洒落心と、ものをつくることへ、先人達の強いこだわりが伺え、ひどく感動を覚えました。秀吉の鶏の毛をあしらった、ひょうたん模様の陣羽織が一番印象に残りましたね。

「装飾は犯罪」 は、20世紀初めの建築家、装飾がないことは精神的強さのしるし、と主張したアドルフ・ロースの著書。「装飾は文化」 は、学生の頃、今は早稲田大学教授のG先生に教えていただいた言葉。先生のオリジナルか、はたまた、何方かのお言葉なのか、わからないのですが、とにかく、印象に残っている言葉です。

壁も床も天井も、とにかく白に仕上げられた住宅や施設を巷で目にするにつけ、その言葉を思い出します。自身の安息の空間は真白か否か。白い建築が素晴らしいから、白い建築をつくるのではなく、色をつけるのが怖いだけなのではないかと勘ぐったり。

茶道具に見るように、絶妙なバランス感覚の中に、派手すぎず、品良く、大胆に、日本人の中に潜む、ワタクシの中にも潜んでいるはずと願ってやまない、日本人独特の美意識は大切にしたいものです。

ええ。もちろん。7年半も前になりますワタクシの結婚披露宴では、金屏風を立てましたよ。派手? いえいえ。白が一番美しく見えるのは、後ろに金が控えた時なのです。ええ。間違いなく。ものの均整をとることと、金を品良く上手に使うこと、これが日本の美をつくる重要なポイントではないかと、ワタクシは信じて疑いません。


コメント(2) 

コメント 2

GET GOAL 大将♪

自分も、ミッドタウン大好きです。
(六本木ヒルズは、商業的要素が強くてイマイチです)

ジャストフィットしたスーツのようにキリッとした服装でないと居心地悪い感じが好きです。

http://www.tokyo-midtown.com/jp/shop/21/index.html

ミッドタウン内の韓国料理屋で夕食をしました。

味も良く、スローフード決めてきました。

私のように、せっかちな性格の人間は、

ここや、美術館のような所へ出掛けて、体内時計をリセットするのが、いいリフレッシュですね。


by GET GOAL 大将♪ (2008-06-29 15:52) 

tun

大将さん、コメントありがとうございます。

ミッドタウンなかなか良いですよね。

空間がゆったりしているし、食べるにしても、賑わいのところもあれば、じっくりゆっくり話せるところもあって、ちょっとしたこだわり品も買えるようですし。

私も六本木ヒルズとどちらが好いかと聞かれれば、ミッドタウンの方が好きですね。何せ、駅前ですし、落ち着きます。ああ、大将さんがおっしゃるように、六本木ヒルズは商業的要素が強いのかもしれませんね。快適という感じではないのですよね。

韓国料理ですか、良さげです。私達はインドカレーを食べました。なかなかGOODでしたよ~http://www.tokyo-midtown.com/jp/shop/107/index.html

時々、美術館って行きたくなりますよね。静かに、エネルギーを注入する感じが気に入っています。
by tun (2008-07-01 19:12) 

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