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基礎工事1 [セカンドライフを楽しむ家]

基礎工事が進んでいます。 報告致します。

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↑ 3月17日の朝の状態です。 砕石の上にポリエチレンフィルムを貼りました。地面からの湿気が上がるのを防ぎます。これからはコンクリート工事を視野に入れ、鋼性型枠を周りに組みます。コンクリートは、基礎スラブ(床下の平らなコンクリート部分)から下の部分、その上の部分と、2回に分けて打ちます。1回目のコンクリートは面で打ちますので、全体の周囲に型枠があればOKです。

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↑ 3月19日、20日と2日間で鉄筋工事は終了しました。 工場で鉄筋は曲げてくるので、現場ではパタパタと組むだけですので、早いものです。21日には住宅瑕疵担保保証の検査が行われました。これは、法律で定められた保険で、住宅の瑕疵に対して、保険業者が保証をするものです。契約は工務店と保険業者間で行われます。保険業者側とすれば、もともと性能が悪い建物を保証するわけには参りませんので、保険業者が定める性能を満たすよう指導するわけです。検査は、鉄筋の間隔や太さ、かぶり厚さ(コンクリートが鉄筋を覆う厚み)、継手長さなどが基準を満たしているかどうかを確認します。承認いただき、一安心です。

建築基準法43条のただし書きに関して、練馬区さんに報告書を提出しました。22日、設計図通りに建物の位置が施工されているかどうか、練馬区の方が現場を確認され、承認していただいたようです。 

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 ↑ 配管関係のパイプを入れておきます。斜めに入っているのは、「さや管」と言いまして、床下の基礎スラブ上と、外部の地中とを結ぶ管で、コンクリートに埋め込みます。この管の中に排水管等を入れます。排水管を直接コンクリートに埋め込まないことで、配管の入れ替えを容易にすることが出来ます。

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↑ 窪みに合わせて鉄筋を組み、地中に梁を設けます。強い基礎を作るために、端から端まで通してコンクリートや鉄筋が多くなる部分を設けたいところ。地上側の基礎スラブ上に設けるとすると、基礎に囲まれた部分ごとに点検口を設けなければならず、現実的ではありませんで、さらに、床下の換気も難しくなることから、地中に設けるのが効果的でと言えましょう。

1981年6月に建築基準法が改正されまして、それ以前に建設された建物では、この鉄筋が入っていない基礎もあります。一昔前の建物を考えると、今の建物は激的に耐震性能が上がっていると言えましょう。

いえいえ、少しマニアックな話をしますと、現在の耐震の考え方は、地面が揺れれば、その揺れの強さに対抗するように強い基礎をつくり、基礎と建物をしっかりと結ぶ、というものです。それに対して、昔の大工さんが考えたのは、地面が揺れても建物は一緒に揺れないように、地面とは別に建物が一体的に動けば良いというもので、建物が移動すればそのまま移動させて元に戻せば良い、というもの。地面の上に石を置いてその上に建物を置いているものがほとんどかと思います。日本では「曳き家(ひきや)」といって建物をそっくりそのまま移動させる技術が発達しているのも、この考え方を実践した故と考えても良いかもしれません。地面の揺れをそのまま建物に入れない、という考え方で、現在の建築基準法では認められていない考え方なのですが、これこそ免震ということで、この建物と基礎の関係を認めるよう国土交通省に働きかけを行なっている方もいらっしゃいます。この辺のお話は意外と深いと言えましょう。

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 ↑ 3月22日にコンクリートを打設しました。設計基準強度Fc24、スランプ15cm、単位水量175.0kg/m3、水セメント比55%で打設しました。これはコンクリートの性能を示すもので、設計者側から指定します。

設計基準強24とは4週間養生したコンクリートの圧縮強度が1mm2当たり24Nであることを示します。すなわち、1cm2当たりおおよそ240kgの荷重に耐えられるものです。

スランプは固まる前のコンクリートの硬さで、値が小さいほど固いことを示します。

水セメント比は、水とセメントの重量比率で、水が多いほど大きい値となります。コンクリートはアルカリ性の物質のため、炭酸ガスなどの影響で表面から徐々に中性化します。中性化自体は、コンクリートの強度に影響しませんが、中性化が内部の鉄筋まで達すると空気に触れた鉄筋が膨張してコンクリートにヒビが入り、やがては亀裂や剥離につながります。このコンクリートの中性化を進める要因の一つに水セメント比があると言われています。さらに言えば、コンクリートに塗装したり、表面にモルタルを塗ったり、タイル貼りをすることはコンクリートの表面を保護するわけで、中性化を防ぐ意味があります。中性化するまでの年数を基礎コンクリートの耐用年数と考えれば、今回の、水セメント比55%はおおよそ80年の耐用年数を狙っています。

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↑ 硬いコンクリートで心配をしていましたが、15:00頃、綺麗に打ち終わり一安心です。次の日の午後からしとしと雨が降り、その次の日も雨。急激な乾燥を嫌うコンクリートの養生としては最高の条件です。


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