SSブログ
ものづくり ブログトップ
- | 次の10件

施工は近くの工務店さんで [ものづくり]

住まいにメンテナンスは不可欠。。。

と考えていまして、設計の段階で長持ちするディテール(各部分の収まり)や素材を使うなど、建物は可能な限りメンテナンスのことを考えて造りたいと思います。だけれど、長持ちするけど高額な素材は使えないということもあります。それに、配管も古くなってきますし、建具もゆがんできて動かなくなることもあります。想定できないような何十年に一度の台風がやってきて、折れた木が窓を破って、、、なんてこともあるかもしれません。建物は、出来た時点より、その後のことをどのくらい考えられるかが重要で、それは、住まう人の建物への愛に直結し、その愛が建物の寿命を決めると言っても過言ではないと思うのです。

世界をまたに駆ける建築家もいますが、設計屋は現場が相当離れていても図面を描くことが出来ます。しかし、施工屋(工務店)さんは現場の近くの工務店さんに依頼するのが良いと思うのです。メンテナンスはもちろんのこと、建設時も人の動き(交通費)を最小限に抑えれば、その分、建物にお金をかけることが出来ます。

予算との絡みもありましょう。技術の問題もありましょう。条件を考えて工務店さんを選ぶもちろんですが、現場に出来るだけ近い工務店さんに施工を頼むことは、建物にとっても幸せなことだと思います。


コメント(0) 

建築士免許取り消し [ものづくり]

やっと何とか、練りに練った図面がまとまりまして、一息ついたところです。明日は明日で、作らなければならない書類が一つありまして、先の木の香る住まいづくりセミナーのご報告、ホームページの更新などなど、もう少しお時間くださいませ。

。。。そんな状態なのですが、一つメモを。国土交通省は19人の一級建築士について免許取り消しや業務停止処分を行ったとのこと。6月に施行された改正建築士法に基づく処分で、免許取り消しは2人。それぞれ請け負った一戸建て住宅13戸で構造基準に合致しない設計を行ったとのこと。いわゆる、建売分譲の住宅設計で免許取り消し者が出たということ。
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha07/07/071218_.html
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha07/07/071218/01.pdf

これまで免許取り消しになった建築士なんて、両手で足りるくらいの人数だったと記憶しています。建築士とは、医師と同じ人の命を預かる立場であるというのは重々承知しているのだけれど、とうとう両手で足りる人数の中に戸建て設計者が入る世の中になったとなると、、、、身がキューと締まる思いです。心しなければ。


コメント(0) 

山古志村の復興住宅 [ものづくり]

土曜日、東京建築士会が主催するシンポジウム 「阪神淡路大震災・その後の報告~災害に強いまちづくり~」に行って参りました。まずは、特に印象に残ったお話を。

アルセッド建築研究所の三井所さんhttp://www.jcarb.com/KenchikukaShousai_8747547.htmlによる、2004年の中越地震で被害を受けた旧山古志村での復興住宅計画には、とても感銘を受けました。

復興住宅というと、すぐに何とかしてほしいという思いもあるわけで、短期間ですぐ建設できる工業化された住宅が相応しいと考えてしまうところ。だけれど、住宅というと、その集落の中では一大産業であるわけで、大工さん、左官屋さん、設備屋さんにとっては大事な食いぶち。外からの技術で一気に作ってしまうと、住宅の仕事にかかわる人たちの職を奪うことになるし、また、彼らが理解できない工法でつくってしまってはメンテナンスは出来ません。彼らが食べていけないとなると、家の修理をしてくれる頼みの綱が切れてしまうことになります。住まいとしても、これまであった住まいとは全く違うものが出来てしまうことになり、山の風景が変わっってしまうわけで、なにより、民家が備える地域に根ざすことで貯えられた知恵の結晶を捨ててしまうことになります。

三井所さんの山古志での復興計画は、この地元の産業を持続可能なものとし、古くからの民家の知恵を生かしたものを作るというもの。大工さんの技術で作れるものをつくり、また、一気に作るのではなく、2階の床を作らない、仕上げの漆喰を塗らない、など未完成にしておき、職人さんの手が空いたら作っていくというもの。復興住宅を作った後は大不況が来るという、駆け足の復興計画ではなく、従来のスピードに戻そうとするもので、この秋、2棟が竣工したようです。(http://blog.goo.ne.jp/tiikiken/e/05ed778dfdd1a705283b12b8d588aba0←新潟の建築士の方のブログです。)

地域の人たちが潤い、これから先もこれまでと同じ循環を保てる、まさに、地域復興とはこういうことなのだと、目から鱗の思いでした。一方で、自分の体を整えるのと同じように、建物も時々メンテナンスするのが長く付き合うコツ。むしろ、メンテナンスの出来ない、メンテナンスをしてあげようという意欲のわかない建物をつくることは、建物を作る人のエゴではないかと私は常々思います。目の前のものづくりに飛びつくのではなく、その裏の産業や社会にまで目を向けて提案を行う三井所さんの姿勢は、まさに憧れであり目指したいところ。社会に影響を及ぼしてしまうのが建築であり、良い影響を及ぼす可能性を持つものが建築であると思うのです。

長岡市では、「(財)山の暮らし再生機構」 http://www.yamanokurashi.jp/limo/modules/tinyd0/content/index.php?id=1として、山里の魅力を発信する、10年の期間限定復興事業を2007年4月に立ち上げたようです。ブログも少し覗いてみましたが、山里の魅力的な活動を見ることが出来ます。http://www.yamanokurashi.jp/limo/modules/wordpress/ 地方ならではの、ゆっくりとした時間を大切にした復興が進みつつあるようです。何も急ぐことは無いのです。ゆっくり元気を取り戻して、元の豊かな生活に近づければ良いのではないでしょうか。


コメント(0) 

図解法規 [ものづくり]

法規の図解が届きました。「6月20日建築基準法が改正されたのですが、それに対応させるよう改訂するので、是非、ご購入を。」 と、9月中頃、飛び込みでセールスに来られた新日本法規の方に説得され、まぁ、もともと必要だろうと思っていましたので購入することにしたのです。

  

「住宅設計基準マニュアル」 と言われると、マニュアル通りに作るなんて嫌だわ~、なんて思ってしまうのですが、中身は住宅関係の法規が満載です。図が入って読み易すかろうと、手元に置いて読破しないといけません。もともと法規は12月中旬に販売される、青本と呼ばれる、青い辞書のような本を使っていたのですが、条文ばかりで、頭の中で整理しながら読まなければならず、時間がかかります。だけれど、法の原文は照らし合わせて読むものなので、それはそれで必要な本でして、改定された青本は買わねばなりません。

法規を読むのは嫌いではないです。納得できない法もありますが、大事なことが見えてくるように思うのです。

特に、木に関する法規はここ数年大きく動いてまして、都会の住宅地では出来なかった木の表しの家がつくれるようになつつあります。火を防ぐには、燃え盛る火に対抗できるかどうかという判断がもとで、これまでは木はダメとの判断でした。そうではなく、厚みのある部材であれば十分耐えうるという実態に即した判断に変わってきたのです。これは証明するために実験をしなければならないのですが、費用と手間が掛るわけで、実に諸先輩方の熱意の賜物です。www.forum.or.jp/event/itakura.pdf

 

法の改正という進歩に置いていかれないようにしなくては。


nice!(0)  コメント(0) 

くねくね手すり [ものづくり]

旅行から帰ってきて、驚いたこと。ヤマトヌマエビ6匹が全員いなくなり、口周りに重傷を負っていた一番大きい金鮒(フナ)の、その傷が完治していたこと。。。しかも金色が綺麗になっていらっしゃるし。長期不在用の餌を投入していったのですが、空腹だったようです。自宅の水槽ではヤマトヌマエビが金鮒に食べられるなんて今まで無かったことなのですが、事務所の水槽にはやや大きい主的な金鮒がおり、事情が違うようです。水槽に沼エビを入れたとき、なにやら上の方で水草に隠れて、ストレスを感じるときに出る斑点が出ていたのですが、怖かったようです。彼が。。。

ヤマトヌマエビさんよ、ごめんなさい。。。

 

65歳以上のご高齢の方が全人口の22%を占める、そんな統計が発表されました。これからますます、バリアフリー住宅を真剣に考えていかなければなりません。近頃、運動不足解消のために、NHKのテレビ体操を始めたのですが、体操のお姉さん達の中央には座って運動する人がいて、高齢化を意識しなければならない世界はごくごく日常になっているのだと痛感しています。

今朝のNHKのニュース、まちかど情報室で紹介されていたアイディアは、そんな体力の弱ってきた方を助けるものでした。もうすでに広まっている物なのかもしれないのですが、メモしておきたいと思います。

くねくね手すり →階段を上り下りする際に力を掛けやすいとのこと。健常者には返って使いにくいような気もするのですが、なるほど、納得のアイディアです。http://www.qunetto-japan.jp/

  

手た介くん →廊下で連続する手すりを設けたい際に、建具で切れる部分を補完する手すりです。上枠に取り付けるものらしく、両端部に引き寄せる紐がある、仕組みとしては単純なものです。建具部分の手すりなんて、容易にあきらめてしまうのですが、テレビを見る限りでは、ご高齢の方の安心感がかなり違うようです。身体がピンピン動く者の感覚でものを考えてはいけないですね。http://www.takano-hw.com/product/move/hojo.html

  


nice!(0)  コメント(0) 

住宅史 [ものづくり]

先週末、NPO法人「木の建築フォラム」http://www.forum.or.jp/の開催する講習会「登録文化財建造物の修理と活用」http://www.kenchiku.co.jp/event/detail.php?id=83に出席しました。1年9回に渡り、土曜日の午後に芝浦工業大学にて、開催されます。内容はすこぶる簡単に言ってしまえば、表題の通り、価値ある古い木造建築の修理とその活用方法を学びます。その心は? と言えば、後々にでも、登録文化財の補修、活用の仕事に携わることが出来れば万々歳なのですが、「故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る」 思いで参加しています。

講習会に参加して何を得られるかというと、おそらく即効性は無く、むしろ迫り来る仕事の中から学ぶ方が数倍効果があるとは重々承知しています。あまり頭でっかちになっても良いことは何も無いでしょうし。ただ、今は、比較的自由な身。勤め人だった頃は行きたくても行けなかったわけなので、一人机の前で学ぶよりは魅力的な人に会った方が良い刺激をもらえるだろうと考え、講習会を受けることにしました。大学では建築計画の研究室に所属していましたので、日本の木造建築の座学は新鮮です。

むしろ、もともと学ぶことは好きな方でして、社会人になった当初は、ついつい大学の研究癖が抜けず、所長に 「仕事は研究じゃないんだから」 と叱られたことを思い出します。

第4回は住宅史でした。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E4%BD%8F%E5%AE%85

平安時代の寝殿造http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%9D%E6%AE%BF%E9%80%A0に始まって、室町時代で書院造http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9B%B8%E9%99%A2%E9%80%A0、ウム。何とも筆がすすみません。身分の高い人の住宅のお話でして、どちらかというと、人を招き入れることが主なのか、何とも生活がイメージ出来ません。印象としては、シンプルな物から、技術の発達により細工が出来るようになって、だんだんコテコテしてきたという感じでしょうか。構造というよりデザイン的趣向が強くなったというか。。。

「現代の住宅に活かせるところは?」 となると、多くの物を捨てて考えなければならないでしょう。「登録文化財建造物の修理と活用」 という視点から考えれば、とても面白く、興味深い授業でした。

だけれど、そもそも寝殿造りや書院造りに名乗りをあげる二条城や桂離宮なんて、住宅史といって良いものなのだろうか? 特殊な職務を遂行するために、国内最高のデザイナーを招いて造った、住宅というよりも施設じゃなかろうかと思うわけで。。。ウーム。。。。

 


nice!(0)  コメント(0) 

設計勉強会「防火・準防火構造」 [ものづくり]

24日(金)マツザワ設計さんhttp://www.aa-mat.net/の勉強会に参加しました。マツザワ設計での勉強会は月に一度、事務所で開催され、その他に見学会などを開催してくれます。

松澤さんは、北浦和で住宅を中心に設計されている建築家。ご縁は、今から6年前、私が勤め人だった頃、駆け出しで、会社での仕事がまだまだ責任が軽かったこともあり、「何か、会社での仕事とは別に動きたい。」と、その頃住んでいた南与野に近い大宮拠点の、「埼玉・住まいの会」http://sumainokai.net/に参加したことに始まります。その後、会社の仕事が忙しくなり、会社のある練馬から南与野まで通うのが辛くなり、石神井公園に引っ越し、そして、通うのが辛くなってしまい、「埼玉・住まいの会」を退会。何とも情けない流れになり、松澤さんとの縁も切れたのですが、会社を辞めた旨のメールをお送りしたところ、「勉強会に参加しなさい。」との、何ともありがたいお声を掛けてもらいました。

独立すると、漢字のごとく、一人孤独になり、情報源が少なくなります。その心は、恐怖そのもの。「本や雑誌から情報を得ることも出来ようが、実際に人から聞く、生の情報は何より自分の身になる。」 これは、会社を辞めた時に、「一度顔をお出し。」と仰ってくれた藤川原設計http://www5.ocn.ne.jp/~fhsekkei/の原さんのお言葉です。マツザワ設計さんの立場からすると、知的財産の放出にもなりかねないのだけれど、工務店さんも設計者も参加して、住まいについて勉強しようというのだから、その人の大きさには頭が下がります。本当にありがたいことです。

24日は、まず、所員さんの建築旅行記が発表されました。「海の博物館」http://www.umihaku.com/index2.html」と、「秋野不矩美術館」http://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/lifeindex/enjoy/culture_art/akinofuku/index.htm」 。です。両者とも見学した経験ありの建物です。

海の博物館は三重県志摩ということもあり、学生の頃、新築の話題が盛んだった時期に出かけたことがあります。その頃は、人が大勢来ていて、木や瓦、鉄といった古くからある材料を上手に使った、魅せる構造、力強い建築に感動したもの。ところが、現在は人も閑散、近所にあった志摩ミュージアムは使われなくなって廃墟になっているとのこと。人々の、「見たい」 という要求が満たされた今、用はないということかもしれません。「楽しい」 という思いに結びつかないとリピーターは増えないと聞きますが、海の博物館はその立地が交通便の悪いところにあり、そこのところを本気で追求しないと人が寄り付かないのかもしれません。愛される建築、愛される博物館をつくるには、楽しみを提供する、企画的なところも十分吟味しなければならないと思います。博物館だから収蔵しておくだけでも価値はある、と言えなくもないのでしょうが、人が集まらないとお金も集まらない。改修さえ出来ない名建築になりかねないのでは?

防火・準防火構造については、モイスhttp://www.moiss.jp/whatmoiss/index.htmlやダイライトhttp://www.daiken.jp/dailite/eie/ie01.htmlを上手く利用されているようです。双方ともサンプルを取り寄せたことはあるのですが、実際に使ったことはありません。これを機に研究したいと思います。


nice!(0)  コメント(0) 

ビルに映る花火 [ものづくり]

今朝のニュースから。

都会では、新しい花火の楽しみ方が生まれているとのこと。年々増える高層ビルに花火が美しく映るそうです。ガラスのカーテンウォールに覆われたビルはすこぶる美しいとのこと。確かに本当に綺麗でした。素直に貼られたガラスもあれば、光が屈曲して映し出されるガラスもあり、それはそれは都会にしか楽しめない花火。テレビの前で感動すら覚えたのだけれど、設計者はそんなこと意図していたでしょうか?

探したのだけれど何処にもネット上に写真が出ていないので、とりあえず、最近のお気に入りおやつの写真でも。。。カルシウム採らないと。。。。ね。


nice!(0)  コメント(0) 

ひばりが丘で減築実験 [ものづくり]

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070820i405.htm?from=main4

読売新聞のニュース速報より

西東京市ひばりが丘で、4階建て団地の最上階を撤去し、階数を減らす実験を都市再生機構が行うとのこと。老朽化の進む団地での再生の試みで、4階建てを3階建てにし、メゾネット化、戸数を半分にするそうです。

昭和の高度経済成長期に建てられた、いわゆる団地建物の老朽化は、居住者の高齢化と共に住まう人も減り、社会問題になっています。都市再生機構が関わった団地だけではなく、高度経済成長を支えた会社の社宅もしかり。機械化と効率化が進んだことで、各地にある大規模工場の近辺を取り囲んでいた多くの社宅群の役割も終わりを迎えつつあります。そして、そのおおよそが、4階建てや5階建てで、エレベーターがついていないことが多く、歳を重ねた住まい手には何より厳しい住環境であり、また、新しい居住者も呼び込めない現状があるのです。

一般的な集合住宅の建て替えでは、これまでより戸数を増やすことで得る販売利益を、建て替え費用に充てます。これは、今後も居住者が増えていくことを前提とした策であり、また、現況よりも大きく建物を建てられることを法的に許される場合の策と言えます。

内装を改修する策も考えられるのですが、売り物となると現在の建築基準法に適合していないとお話にならないわけで、一昔前の構造の基準が現在の耐震性能を向上させた基準に追いつくはずもなく、耐震補強となるとコスト的に厳しい話になるのです。

だけれど、特に、都市機構が関わった団地は緑が多くて、数十年の年月を経た今では、都市にあって緑に囲まれた生活を可能としていることが多く、なんとか救いたいもの。

ましてや、解体に伴う大量のゴミの行方も気になるところ。

この減築の実験は、これからの展開を期待出来るように思います。メゾネットであれば、1、2階に玄関を配置することでエレベーターも不要になるでしょう。緑に囲まれ、広い住宅で、豊かな暮らしを求める人をターゲットに、若人が少なくなった街にも新たに人が呼べるのではないでしょうか。

現場が近くということもあり、今後を見守りたいものです。


nice!(0)  コメント(4) 
- | 次の10件 ものづくり ブログトップ